これまで、自分の内面と丁寧に向き合いながら、毎日言葉を紡いできました。あらためて振り返ると、そこには「しあわせの循環」という一つの軸が流れていたように思います。
幸せとは、自分一人で完結するものではなく、人との関わりの中で育まれ、広がっていくものです。
誰かに手を差し伸べられた時のぬくもり、感謝された時のじんわりとした喜び。そんな小さな出来事の一つ一つが、心を満たし、また誰かを幸せにする力になっています。
しあわせの循環とは、体中をめぐる血液のように、人と人がつながる安心感の中で、幸せの感情を味わい、分かち合っている社会のこと。
誰かの優しさが誰かの勇気になり、その勇気がまた別の人の希望へとつながっていく。そんな見えない流れの中に、私たちは生きています。
子どもの笑顔、家族との会話、友人とのふとしたやりとり。日常の中にある何気ない瞬間に、愛やぬくもりが宿っている。それを味わう感性を持ち続けることが、幸せの第一歩だったのかもしれません。
ときに過去を振り返り、後悔や哀しみの記憶に触れたこともあった。でも、そうした経験さえも、誰かを理解し、寄り添う力へと変わっていく。その気づきが、また次の優しさへとつながっていくんだと思います。
幸せは、受け取って終わりではない。それを誰かに渡したくなる。そうやって循環することで、自分も、相手も、そしてその先の誰かまでもが、満たされていくのでしょう。
この時間は、自分の中の小さな幸せを見つけ出し、それを言葉にすることで、誰かに手渡してきた日々でもありました。
読んでくれた誰かが、少しでもあたたかい気持ちになってくれていたら、これ以上の喜びはありません。
そして何より、自分自身がいちばん救われていたようにも思います。
幸せは与えるほどに、自分の中にも満ちていく。
そんな不思議な循環を、これからも大切にしていきたいと思います。